時のながれ

エンバーミングの見習いをしていたのは今からちょうど25年前。アメリカの葬儀学校に留学するまで約2年間でした。約1年を過ぎた頃には自身でエンバーミングが出来るようになっていました。当時エンバーミング後の化粧は、よほどの要望がないかぎりナチュラルメイクでした。日本人には厚塗りの化粧がそぐわなかったからです。

しかし、今こうしてエンバーミングを再びはじめて実感するのは、ナチュラルメイクの表し方が以前と異なることでした。25年前にくらべ湯灌や納棺サービスが充実している昨今、葬儀の担当者の目はこえ、ナチュラルメイクのグレードが数段に上がっていたこと。ですから、記憶にあったナチュラルメイクとは異なり、もう少し手を加えなければならないことに気づかなかったのです。また、エンバーミングに使う薬品もメタノールが入っていないため、皮膚が固くなりません。自然な状態を保つことが出来るのでこちらは好評。これは、エンバーマーにとって人体に優しくもあります。但し、皮膚が固くならない分、薬品の浸透度合いに迷いが生じます。ですから、何度もアフターフォローに出かけ様子を観察してきました。エンバーミングとしての保存状態はクリアだったものの、化粧に難があり何度も手直ししてきました。その甲斐あって、今では化粧直しに出かけなくても良いようになりました。

はじめは困惑しましたが、時のながれを把握できなかったことに反省。ですが、状況がわかり受け入れてしまえば怖いものではありません。これから新しい気づきと発見がまだまだあるかもしれません。楽しみです。

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