献体 – Body donation –

ここ数年、献体に注目が集まっているそうです。取引先の葬儀社にも相談の問い合わせの頻度があがっていると仰っていました。

献体とは、医学・歯学の研究や教育のためにご遺体を無条件・無報酬で提供することです。医学部や歯学部のある全国91の大学と「献体篤志家団体」と呼ばれる57の組織などが窓口になり、2017年3月末時点で28万人超が登録済みとのこと。そして、10年前に比べると7万人増で、登録は年々増加しているようなのです。

高齢化が進むなか、献体の認知度が上がり「医学の進歩に貢献したい」「死後も役に立ちたい」といった動機があるようです。また、団塊世代の登録者も多く、特に東日本大震災後は『人生の最後に人様の役に立ちたい』という理由から登録者が増えているそうなのです。

社会貢献を見据えた行動がある一方で、葬儀費用を抑えるために登録を考える方もあるそうです。その中には「子供や孫に迷惑をかけたくない」という理由があり、必ずしも安易とは言い切れない実情もあるようです。こうした傾向を踏まえて、注意を促す記事を見つけました。

献体を考える際の注意:「葬儀費用が安くなるから」「自分た死んだ後弔ってくれる人がいないから」「お墓がないから」といった消極的な理由で献体を希望するのはおすすめできません。大学へ提供された遺体は、数年保存されるのが通例で、その間いつ火葬されるのか、いつ遺骨として戻ってくるかわからない状況で故人を待つ遺族の心情は穏やかではないでしょう。医学の発展のためと頭では理解していても、後に後悔し、精神的な病に陥ってしまう遺族も少なくありません。

All About「献体の時の葬儀について」執筆者:吉川美津子 2011/7/25

そして、登録者の増加は必ずしも良いことばかりではないようです。

希望者の急増で、登録を制限する大学も増えた。神戸大学が連合会の機関誌「篤志献体」で発表した調査(95大学が回答)によると、居住地や年齢、既往症などで制限する大学が約7割ある。遺体保管の場所や人手に限りがある、返骨まで時間がかかるのを避けるのが主な理由だ。北海道大学の献体の会「白菊会」は、07年に停止した新規登録を15年4月に再開したが、今年1月に再度停止した。

登録制限の一方で、本人の意に反し献体に至らない「不献体」も増えているという。献体登録には家族の同意が必要。登録者が亡くなると、遺族が大学に遺体を引き渡すが、死後の手続きが伝わっていなかったり、生前に同意した遺族が翻意したりするケースも後を絶たない。

日経電子版「『最後は献体で』登録が殺到、受付一時停止も」執筆者:南優子 2016/3/28

献体への登録は、自身の判断も大切ですが、家族の理解を考慮しながら行動された方が良いかもしれません。

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