人が死をむかえ、すべての機能が停止すると身体には様々な変化が起こります。

法医学的には「死体現象」と表現され、主に死後変化と云います。主に身体的変化と科学的変化の2種類に分類されます。エンバーミングを行う上で処置に至るまでの死後変化は、エンバーマーにとって結果を左右する大切なポイントとなります。

感染症の有無に関わらず全てのご遺体に当てはまります。これらの湿性物質との接触が予測されるときには予防具を準備し、手洗いや手指消毒の習慣が感染症への対策につながります。ご遺体と接する立場にある方は、多くの場合、ご遺体が病原体に汚染されており、不注意に扱うと感染のリスクが高まります。また、公衆衛生上も周囲環境を汚染する危険性があることを認識し接する必要があります。

死後変化の種類と特徴

身体的変化

自然な働きにより肉体及び組織に変化が起こるものです。例えば、血液が重力等の影響を受け体内で移動します。そして、その移動の経緯及び結果において新しい物が生産されないことです。(以下、変化の状態)

  • 死冷:周囲の環境における体温の低下
  • 乾燥:周囲の環境における体表から水分の消失
  • 死斑:重力による血液や体液が地面に近い部位へ沈下
  • 血液の濃密化:水分の消失による血液の濃密化
  • 微生物の内部侵攻:肉体の正常機能及び新陳代謝停止による微生物の内部(体内)侵攻
科学的変化

体内の科学的活動によってもたらされます。一般的に腐敗と呼ばれる自己分解が科学的変化です。分解酵素によって肉体を構成する組織内の物質が科学的刺激を通じて腐敗を起こします。(以下、変化の状態)

  • 死後蒸発:一時的な体温の上昇
  • 死後硬直:一時的な筋肉の硬直化(死後、約2時間程度で発生)
  • 腐敗:分解酵素や微生物等により人体のたんぱく質、炭水化物、脂質をより単純な物質へ変わる過程/主に5つの腐敗の兆候として:1)緑色の変色、2)臭気、3)表皮の剥離、4)ガスの発生、5)漏出があげられます。なお、胃からの漏出は、茶褐色で異臭を放つもので、肺からは透明で泡立ったものです。血液が混ざれば、赤または赤褐色の様な色合いで現れます。

感染経路とウイルス性肝炎の種類

感染経路
  • 空気感染:病原微生物を含む直径5μm未満の粒子によるもので、空中に長期間広範囲に浮遊するため、それを吸入することによって感染します。(⇒結核、麻疹、水痘など)
  • 飛沫感染:病原微生物を含む直径5μm以上の粒子によるもので、それを吸入することによって感染します。飛沫飛散距離は1m以内です。(⇒インフルエンザ、風疹、マイコプラズマなど)
  • 接触感染:感染者の病原巣と直接あるいは、間接的に接触することによって感染します。(⇒MRSA,緑膿菌、O-157など)
  • 一般媒介物感染:空調、建物改修時の空気流、飲料水、食べ物など一般物を介して感染します。日常的な管理が重要となります。(⇒レジオネラ、アスペルギルス、食中毒など)
  • 昆虫媒介感染:病原微生物を含むゴキブリ、ハエ、ノミ、ダニ、シラミ、蚊などの昆虫を介して感染します。日常的な清掃、適切な防虫対策が重要となります。(⇒疥癬、シラミ、マラリア、テング熱など)
ウイルス性肝炎の種類
  • A型:飲料水による水系感染
  • B型:主に母子間で感染して持続感染
  • C型:血液などの接触感染
  • D型:主に母子間で感染して持続感染
  • E型:飲料水による水系感染

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